| カルト最新情報(2004/2/15) |
| ■裸の教祖 １０年目の真実 山梨県上九一色村のオウム真理教教団施設「第六サティアン」。１９９５年５月１６日の朝、同教団の麻原彰晃こと松本智津夫（４８）が、雑誌が散乱する二階の通路を歩いていた。捜査員２人の肩に後ろからつかまり、太った体がふらつく。パジャマのような赤紫の服はシワだらけで、汚れも目立つ。 電流を流すはずのヘッドギアには、電池すら入っていなかった。 「この情けない男が、本当にあの麻原なのか」松本逮捕を指揮した警視庁捜査一課の山田正治理事官（当時）は、目を疑った。実は警視庁はこの日、信者らとの銃撃戦も想定し、全員が拳銃を持って捜策に臨んでいた。しかし、松本の姿に、極度の緊張状態にあった捜査員の多くがあっけにとられた。 第六サティアンは、南北約４３㍍、東西約２３㍍、三階建ての巨大な倉庫のような建物だった。南東側の二階天井部分の「隠し部屋」に潜んでいるところを見つかった松本は、 「麻原か」 と詰問され、 「はい」 と素直に答えた。 「下りてこい」 「（一人では）下りられません」 巡査部長ら二人が脚立に立って促すと松本の足が２人の肩の上に下りてきた。 「重くてどうもすみません」。 申し訳なさそうに声を絞り出した松本の足は、ガクガクと震えていた。 しかし、その松本が、身体検査のために、同じ二階にある四畳半ほどの小部屋に連れて行かれ、捜査員ら６人に取り囲まれた途端、態度を一変させた。 黒いイスにドンと腰掛け、 「どこか悪いところはないか」 との山田理事官の言葉には、 「どこもない」 と不機嫌そうに応じた。同行していた男性医師が脈をとろうとすると、突然 「やめて下さい。カルマ（業）がつく！」。 大声を上げ、医師の手を振り払う。 「君のために先生が診ているんだ」 と、山田理事官。それでもなお松本は 「ダメ、ダメ」 「パワーが落ちる」 と腕を振り上 げ、体に触れられることを拒み続けた。 「捜査員は君に手を触れないから」。 理事官が何度もそう説得し、ようやく脈の検査が始まった。両手に手錠がかけられたのは、その数分後だった。 逮捕前夜の警視庁本部、幹部らは、それまでの情報から松本が第六サティアンにいることには確信があった。具体的な隠れ場所についても、この日あった匿名電話が教えてくれていた。 「（松本は）中二階の部屋でめい想にふけっている」。 すでに逮捕、留置されていた教団幹部（当時）の遠藤誠一（４３）も、 「その情報に間違いない。グルは体をこわしているので、大事に大事に扱ってあげて下さい」 と供述した。 しかし、午前５時２５分の捜策開始後まもなく、「一階と二階の間」とされた「中二階」は存在しないことが判明する。２時間以上過ぎても居場所が分からず、捜索隊のいらだちが募った。警視庁で待機していた井上幸彦総監（当時）は何度も「まだか」と口にした。結局、松本の居場所が判明したのは午前９時過ぎだった。「匿名情報や遠藤供述は、捜査をかく乱し、麻原を逮捕させないためだったのではないか。教団側の瀬戸際の抵抗だった可能性がある」。当時の捜査官は今、そう振り返る。 手錠をかけられた後、松本はほとんど口を開かなかった。サティアンの周囲には、４００人近い報道陣が取り巻いていたが、その目を避けて、護送車にゆっくりと連行される間も、黙したままだった。ただ、警視庁まで約２時間の車中、宗教について捜査員に水を向けられると、急に多弁になった。 「地獄界は三つの世界に分かれているんです」 「天国界は・・・」。独自の理論は尽きることがなく、同乗した捜査員をあきれさせた。捜査一課長も務め、４年前に退官した山田元理事官が、松本を思い出すことはもうあまりない。 しかし、別のカルト集団の奇行などが報じられるたび、マインドコントロールの怖さを改めて感じる。「なぜ、あんな幼稚な男を、多くの信者が『教祖』とあがめたのか」。その答えはいまだに見いだせないでいる。 （被告の呼称略） （読売新聞 ２月１日付） ■これが悪徳勧誘マニュアル 先物取引のマニュアルは、一回読めばすむというものではありません。 営業マンは毎朝、マニュアルに基づいた商談の練習をします。元営業マンはいいます。 「午前７時半から３０分間、同僚相手に応酬話法などを使った商談の練習をします。上司は練習をチェックします。成績の悪い営業マンが、商談例を丸暗記するよう命令されたこともあります」 徹底してマニュアルの手法を体得させるのです。 先物取引は、客の大半が損をするきわめて危険な取引です。一人あたりの被害額も約七百万円と高額です。そんな取引に、一般消費者を口八丁手八丁で取り込むよう会社ぐるみで指示する・・・。 日本弁護士連合会消費者問題対策委員長の石戸谷豊弁護士は指摘します。 「一種の不当勧誘マニュアルです。悪徳商法ではよくマニュアルが使われます。マニュアル通りに勧誘すれば、必ず引っ掛かる人が出てくるようにできているのです。日弁連が昨年１１月に提言したように、一般消費者に先物取引を勧誘することは禁止すべきです」 （赤旗 ２月１日号） ■２００４年 静岡・神奈川支部 カルト予防救出セミナー 毎年セミナーをおこなって参りました。今年は初めて夏、神奈川県横浜市で開催いたします。そして秋は、静岡です。 今年も、予防と救出とリハビリ活動をつとめてまいります。なにとぞ、お祈りとご支援、よろしくお願い致します。 神奈川支部 テーマ ・ 今、日本が危ない！ 日時 ・ ７月２０日（火）午後１時～４時 講師 ・ ウイリアム・ウッド（真理のみことば伝道協会主幹） 知識富夫（百合ヶ丘バプテスト教会 牧師） ゲスト ・ 村尾保雄 場所 ・ 神木イエス・キリスト教会（新会堂にて 最寄り：たまプラーザ駅） 横浜市青葉区新石川４－２２－７ 電話 ０４４－８６５－９７８９（神谷） ■新春ニュース！ エホバの証人の元・夫が組織を訴える なんと、弁護士を頼まないで自分で法的手続きをしたのです。家庭裁判から始まり、そして高裁まできました。そして私も応援にゆきました。 今後のためにもご支援よろしくお願いいたします。 以下はご本人の投稿によるものです。 ＊エホバの証人・慰謝料訴訟 平成１５年６月２０日千葉地裁判決 mf-murao@letter.or.jp 村尾 「エホバの証人の妻は、非信者の夫に家庭を崩壊させた慰謝料を払え。」と判決を出した。これに対して、ものみの塔聖書冊子協会は、不服として東京高裁に控訴をした。その第一回口頭弁論が平成１６年１月２９日・８１８号法廷で行われた。 控訴人（エホバの証人）が申し出た証拠申請本人尋問も却下、決審した。 二月末に高裁判決が下される。この慰謝料訴訟、家裁・地裁・高裁と一連の裁判を私は弁護士なしで一人で戦った。エホバの証人が家庭崩壊を導くカルト宗教であることが高裁判決にて示されるのも間近である。 ご意見があればお聞かせ下さい。 （ニュースレター 春季号） |