| 宗教最新情報(2012/8/15) |
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■「一七年間の逃亡生活」 菊地ノートの性欲と苦悩 ’９５年、菊池直子はサリン事件後、強制捜査が近いことを察知した教団の指示で逃亡を始める。捜査の網が最も菊地に近づいたのは、’９６年の１１月、埼玉県所沢市のマンションだった。ここには、高橋克也を含む４名の男性信者とともに潜伏。警察がこのアジトに踏み込んだ時には、保温状態のままの炊飯器がそのまま残され、直前まで菊地らがその場にいたことを示していた。そのアジトには小さなメモ帳のようなノートが残されていた。 「そのノートは捜査関係者の間で「菊地ノート」と呼ばれています。警察に出頭すべきかどうかという葛藤や、性に対する彼女の欲求や複数の男性への愛情や苦悩が綴られていました」（捜査関係者） 当初は林泰男死刑囚（５４）と行動を共にし、千葉県市川市内のアパートに一緒に潜伏。彼女が残した「菊地ノート」には、林に対する愛情が記されていた。菊地は’９０年ごろ、岩井軽氏（４３・ペンネーム）という元信者と同棲生活を送っていたが、肉体関係はなかったという。だが、所沢のアジトで共に潜伏していた元信者 M（４５）への記述は生々しい欲望で溢れている。〈逃げるためには性欲を利用してもいいんだという考えに走ることになり、Mも私も性欲とたたかおうとしなかった〉などと、逃亡中の性生活についての告白がなされている。 さらに、’９５年７月頃、名古屋で平田信被告（４７）とも接触し、彼とも肉体関係を持った。’９６年１１月に高橋克也と合流。新横浜や川崎のラブホテルを転々としながら、「愛欲と逃亡の日々」を送ったのだ。川崎市内のアパートで「櫻井千鶴子」の偽名で高橋克也と夫婦を装って潜伏した後、高橋寛人容疑者（４１＝犯人隠匿容疑で逮捕）と知り合い、’０６年から東京・町田市のアパートで同棲を始めた。菊地はここでも夫婦を装い、二人で仲睦まじく近所の居酒屋に顔をのぞかせた。「５年ほど前から、引っ越しする’１０年末まで月に１〜２回、来ていました。週末の夜８〜１１時ぐらいが多かったと思います。目につきやすいカウンターではなく、小上がりや間仕切りのある奥座敷で飲んでいました。彼女はすごくおとなしくて口数が少なく、お酒を作ったり料理を取り分けたりして男性の世話を焼いていました。いつも寄り添っているので男女の仲であることはすぐにわかりました」（同店亭主） 二人でディズニーランドに行ったこともあるという。同じアパートに住む住人も証言する。「今思えば、彼女は自分の過去や心情などについて多くを語らなかった。趣味を聞いたことがないし、宗教的な発言もなかった。報道で名前と顔写真が出て、初めて、あの菊地直子だったのかと驚きました」 完全に「市井の人」を装っていたわけである。一方、彼女の「最後の夫」となった高橋寛人はバツイチで息子が一人いる。建設会社で内装の仕事をしており、そこに事務員として勤めていた菊地と知り合った。二人はその後、神奈川県相模原市内の古い一軒家に越し、菊地は訪問介護とグループホームを経営する会社に勤め、ヘルパー２級の資格を取って働き始めた。 その一方、高橋寛人とともに写真館でウェディングドレス姿で写真を撮り、「妻」になりきっていた。「指輪をもらった。事実婚です。（出頭しなかったのは）彼を愛するようになり、生活を変えたくなかった」。彼女はこう供述している。最後まで愛欲にすがっての逃亡生活だったのだ。 一方、高橋克也は川崎市の出身で、横浜市内の高等専門学校を卒業後、出家した。中学時代の同級生は、「彼はどちらかというとおとなしかったので、あまり印象に残らなかったが、成績は優秀だった。手配写真はガリガリに痩せていて驚いたが、目元は面影を残していた」と話す。彼の実家を訪ねると、両親はすでに他界し、空き家になっていた。近くの住民が言う。「事件後も両親は住んでいましたが、もともと近所づきあいがあまりない一家で、あれ以来いっそう見かけることが少なくなり、たまに会っても挨拶程度しか言葉を交わさないようになりました。彼は塾に通い賢かったと聞いていました。普通の子供だったのですが」 菊地直子と高橋克也は前述のように、一時期同棲していた。克也は’９７年に建設会社に就職。菊地も派遣会社で働き、’０１年に川崎市幸区のアパートで暮らし始めた。克也は登山が趣味で、二人で飛騨高山や立山黒部などへ旅行したこともあった。だが、菊地が高橋寛人と同棲を始め、高橋克也のもとを去った後は、孤独な生活を送っていたようだ。 二人を支えた愛欲と教義 驚かせたのは、コインロッカーの中に残されたキャリーバッグの中に、教団が発行した書籍が十数冊入っていたことだ。『イニシエーション』『マハーヤーナ・スートラ』など、松本智津夫の書籍もあった。克也は拘置所で、オウム真理教の修行姿勢である蓮華座をとっているという。事件が大々的に報道され、オウムが徹底的に避難されたにもかかわらず、いまだに信教を捨てていないのだ。ジャーナリストで参議院議員の有田芳生氏が言う。「逃げ続けていた容疑者たちは、教団から逃走指令が出ていた。彼らからすれば、麻原の指示だと思って逃げ続けてきたわけです。そのことが修行の一環なのです。高橋克也は今でも麻原、教団への信仰を持っていることが明らかになった。つまり、１７年間の闘争も修行であると考えていたと言える。本人も供述しているように、逃げ続けた動機は、逮捕されたら少なくとも無期懲役か死刑の可能性もあると。そのことに対する恐怖があった時に、教義が出てきたのではないか」 菊地は愛欲に溺れることで、克也は教義を信じることで、逮捕される恐怖をごまかしたのだ。 それにしても、今回の逮捕に至るまで、警察は何度も失態を繰り返した。’９６年に所沢で菊地と克也が潜伏していた時も直前に逃げられた。今回も神奈川方面から多数の情報が寄せられていたのに、動かなかった。平田心が出頭した際、警察官が追い払ったり、克也に似た人物がいるとの漫画喫茶の従業員の通報で駆け付けた捜査員が、なかなか信用しなかったり、緊張感がまるでない。 しかし、二人の逮捕でオウム問題が終わったわけではない。オウムの主流派は今も『Aleph（アレフ）』の中で活動を続けており、大阪や名古屋など全国１０ヶ所に道場を構え、入信者も’０７年の５８人から、昨年は２１３人と４倍近くに増えている。弁護士・紀藤正樹氏が警告する。「アレフが若年層に一定の支持がある原因は、事件の風化です。人の目がなくなれば彼らは増殖する。ここ数年、社会がオウムを忘れていた。その間に着々と大きくなってきた。事件を知らない世代がどんどん入っているのです。大事なのは社会的規制です。オウム事件がなぜ起きたのか、どうやって防止できるかを、もう一度検証し直す必要があります」 １７年の逃亡劇は終演を迎えたが、オウム事件はまだ幕を下ろす気配はない。 上祐史浩が語る「２人の逃亡犯と麻原の呪縛」 「２人が逮捕されたと聞いた時は、すべての逃亡犯が逮捕されてよかった、とホッとしました。ただ、私は、全逃亡犯の逮捕だけでなく、「Aleph」の解体と麻原の刑の執行、この３つを最終解決と考えています。まだ終わったわけではないのです」 そう語るのは、「ひかりの輪」代表・上祐史浩氏（４９）だ。かつて、オウム真理教で教団の外報部長を務めた上祐氏が菊地、高橋両容疑者の逮捕がもたらす影響と、終わることのない“麻原の呪縛”について語った。 「私と二人との接点はそうあるわけではありません。高橋容疑者とは、’８７年、私が出家したての時に集中修行の食事の世話をしてもらったぐらいです。彼はあまりしゃべるタイプではなく、おとなしかった。ただ、車の運転は上手かったので、地下鉄サリン事件の時の運転手役になったのです。菊地容疑者は、やはりマラソン選手として有名だったので、麻原と一緒に彼女の練習風景を見ていたことはあります。彼女の評判は、よく言えば純粋、悪く言えば従順といったものでした。だから、サリンとは気づかずに製造に携わっていたのでしょう」 上祐氏は今回の逮捕がオウム真理教と一連の事件の総括の契機になると考えている。「私は、逃亡犯が残っている限り、事件を落ち着いて振り返ることが出来ないと思っていました。彼らが逃げていて、まだ何かやるか分からないという、教団と社会の“戦争状態”では事態は何も進みません。私は’９５年以降、テレビ出演はほとんどなかったんですが、今年に入って生出演などが増えてきたんです。逃亡犯が逮捕されたことで、教団と社会の変化の胎動があるのではと感じています」 だが、同時に上祐氏はいまだ“麻原信仰”を続ける『Aleph』の危険性と、信者獲得の動きに警鐘を鳴らす。「現在、彼らは「陰謀論」による教化というものを行っています。最初は、『Aleph』と名乗らずに近づき、そこで相手を徹底的に褒めます。あなたのような人は１０万人に一人しかいないなどと、他のところでは褒められたことがないぐらい褒める。その後反転して、そんなあなたを認めないこの社会がおかしいと話すのです。この社会は陰謀だらけで、実は９・１１の同時多発テロを含め、何もかもが陰謀なのだと語り、その陰謀論に関するビデオを１０〜２０時間見せる。その最後に、オウム真理教事件も陰謀だったと説明するのです。プライドが満たされることに弱い人が、善悪の概念が入れ替わってしまい、今まで悪人だと思っていた「麻原さんに会ってみたい」となるそうです。私は５年前に脱会しましたが、かつては教化をしていて、自分が『Aleph』の人間だということを明かすと、ほぼ全員がこちらの話を聞かなくなりました。しかし、最近では『Aleph』だと明かしても、拒絶されないと聞きます。オウム真理教、そして事件そのものをよく知らない人が増えて来ているのでしょう」 逃亡犯はすべて消えたが、“麻原の呪縛”が消える日は当分訪れそうもない。 教祖と教団を支えた「美女軍団」の現在 派遣介護、リハビリ、断ち切れぬ教団との関係 信者獲得、広報活動、そして教祖への“奉仕”と、宗教にとって“美女”は欠くことのできない存在だ。麻原と教団に、文字通り身も心も捧げた美女軍団の現在を追った。 かつて教団の大蔵大臣を務め、教団の財政を総括した、石井久子（５１）。麻原の隣に座る黒髪のロングヘヤ―の女性の姿を記憶している人も多いだろう。一番弟子として麻原の寵愛を受け、麻原との間に３人の子をもうけた。’９５年９月に、犯人隠匿容疑で逮捕され、懲役３年８ヶ月の判決を受けた。「’００年に和歌山刑務所を出所したあとは、横浜市で父親と一緒に暮しており、菊地直子と同じ派遣介護に仕事に就いていると聞いています。かつて信者の憧れの対象でもあった整った顔立ちの面影はほとんどなく、近所の人も気づかないそうです」（オウム真理教元信者） その石井とともに入信し、東日本の信者を統括する東信徒庁長官だった飯田エリ子（５０）。懲役６年６か月の判決を受け、服役していたが、刑期を終える直前の’０２年春、脳出血で倒れた。「後遺症の影響で右半身が不自由なため、車いすと杖を使って生活している。都内の私鉄沿線に家族と暮らしており、治療のために頻繁に病院に通っている」（公安関係者） かつて、教団関連会社のポスターで水着姿も披露した、キュートな姿を再び見られる日はくるのだろうか。 飯田と対をなす立場の西信徒庁長官だった、都澤和子（４７）。東京都荒川区の資産家の令嬢として生まれ、かつてはあの上祐史浩氏の恋人であり、挙式の日取りまで決めていた。その清楚な顔立ちが人気を博し、教団の出版物や宣伝ビデオに数多く登場し、信者獲得に大きく貢献した。’９６年３月に懲役１年の実刑判決を受け、出所後には教団を脱会している。 松本知子（５３）・現在は明香里）と４人の娘たちはどうしているのか。’０２年に和歌山刑務所を出所後、教団には戻らないとされていたが、’０６年以降、信者から年間１０００万円以上の資金提供を受けていることが発覚した。長女は’００年銃刀法違反容疑で逮捕され、四女は松本家を離れている。現在、松本知子は「次女、三女とともに関東地方で暮らしている」（前出・公安関係者）という。 かつて尊師の寵愛を受けた彼女たちは、菊地、高橋の逮捕をどう受け止めているのだろうか。 ■『オセロ』中島の洗脳騒動芸能界復帰は叶うのか… 今年上半期の一番の騒動といえば、お笑い芸人『オセロ』の中島知子（４０）の洗脳騒動だろう。一時はテレビのレギュラー番組を１０本も持つ超売れっ子だった中島の人生を大きく狂わせたのが、自称占い師の女性I・Rの存在だった。２人の出会いは’０５年。Iは、交際していた俳優と破局して傷ついていた中島の心にスルリと入り込んだのだった。最初は、洋服の色などを相談するレベルだったというが、もともと占いが好きだった中島は、次第にIに心酔し、精神的に依存するようになっていく。 「’０９年からは中島が住む東京・渋谷の高級マンションに、Iが転がり込む形で同居生活がスタート。そして、すぐ向かいにある、中島が個人事務所として使用していたマンションの一室にはIの母と叔母が住むようになったんです。この頃から中島は激太りし始め、仕事現場への遅刻が増えるなど異変が現れ始めました。これは、肉好きのIに請われるままに高級焼き肉を振る舞い、『今日は仕事に行かないほうがいい』というIの“御神託“に忠実に従っていたから。そして昨年４月に一切の芸能活動を休止して以降は、仕事関係者や両親とも関係を絶ち、自宅に引き籠るようになったんです。まさに、Iに洗脳された状態でした」（スポーツ紙記者） 昨年末には、家賃滞納を理由に、個人事務所として使用していたマンションの管理会社が中島を提訴。さらに、自宅マンションの家主である俳優・本木雅弘（４６）からも滞納家賃の支払いと明け渡しを求めて提訴されたのである。「事態が動いたのは、管理会社との裁判で中島側に立ち退きと約650万円の支払いが命じられた２月28日でした。その後、中島は、所属事務所の関係者によりマンションから連れ出されたんです。Iとその家族にカネを使い果たされた中島に代わって、滞納分の家賃は中島の所属事務所が支払うことを前提に、家主の本木は訴訟を取り下げました」（前出・スポーツ紙記者） 中島の奪還成功を以って、ひとまず一件落着となったが、気になるのは今後の復帰計画だ。「今は、精神的、肉体的に完全に回復するのを待っている状態です。まずは、占い師との生活を語る告白本を出版させてから、テレビで大々的に復帰させるという見方が大筋ですね。その際には、テレビ朝日が選ばれるという説があります。というのも、告白本を担当すると目される出版社はテレ朝との関係が密接だからなんです」（テレビ朝日中堅局員） 中島が以前のようなスリムな美人芸人として、キレのあるトークを見せてくれるのは、まだ先のことになりそうだ。 （FRYDAY Special ７/31号） ■日本航空に「航空機に爆発物を仕掛けた」とのメールが届き、... 日本航空に「航空機に爆発物を仕掛けた」とのメールが届き、ニューヨーク行きの同社便が成田空港に引き返した事件で、メールにオウム真理教元代表松本智津夫（麻原彰晃）死刑囚（57）の釈放を求める記載があったことが２日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁捜査一課は威力妨害容疑で捜査しており、メールの送信に教団関係者が絡んでいないか調べる。 日航などによると、１日午後１時２５分ごろ、同社の顧客対応窓口に「成田発ニューヨーク行き００６便に爆発物を仕掛けた」とのメールが届いた。同機は乗客乗員２６５人が乗り、米アリューシャン列島付近を航行していたが、日本に引き返し同８時ごろ成田空港に着陸した。 （２０１２/８/０２−１１：５３） 時事 jetcom |
