宗教最新情報(2009/6/15)
■神世界を提訴へ　　１７人、慰謝料など求め
　祈願料などの名目で会員から多額の現金をだまし取ったとされる「神世界」グループの霊感商法事件で、東京都や神奈川県など９都府県の主婦ら１７人が２５日、「神世界」本部（山梨県甲斐市）や系列会社６社とグループ上層部１８人を相手取り、慰謝料など約１億６８００万円を求めて東京地裁に提訴することが分かった。
２２日、被害対策弁護団が明らかにした。神世界グループに対する集団提訴は全国初という。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（５/２４　読売）

■幸福の科学が衆院選擁立へ
　宗教法人「幸福の科学」（大川隆法総裁）を支持母体とする政治団体「幸福実現党」が２５日、都内で会見し、次期衆院選で全国３００選挙区と比例代表１１ブロックすべてに候補を擁立すると述べた。
大川氏は出馬しないが、きょう子夫人（４３）を、小池百合子元防衛相の地元東京１０区に擁立する方向。 夫人は「主人は頑張ってこいと送り出してくれた」と話した。
饗庭直道（あえば・じきどう）党首は「世襲というより、世襲政党そのものを廃止すべきだ。麻生首相、鳩山民主党代表には引退勧告させていただく。獲得議席で第１党を目指す」と話した。
　「幸福ー」は過去の選挙で自民党との協力関係もあったが、石原伸晃幹事長代理は会見で、影響を聞かれ「気が向かなくなったら応援してくださらない人は、これまでもいる。影響は個々の選挙区で異なるのでは」と語った。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（５/２６　　日刊スポーツ）

■霊感商法に罰金５０万円
　「購入しなければ地獄に落ちる」と不安をあおる霊感商法で水晶の購入を迫ったとして、福岡区検は２８日、特定商取引法違反の罪で健康器具販売会社「サンジャスト福岡」（福岡市）と、同社の元社員で韓国籍の金純姫容疑者（６１）を略式起訴した。
福岡簡裁は同日、それぞれに罰金５０万円の略式命令を出し、即日納付された。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（４/２８　報知）

■「幸福の科学」の新党　幸福実現党　党首を直撃
　５月２７日、都内某ホテル。宗教法人「幸福の科学」が結成した「幸福実現党」の設立総会は、信者達の異様な熱気に包まれていた。
　大川きょう子氏（４３歳）は幸福の科学・大川隆法総裁（５２歳）の妻で、教団内では「ナイチンゲールの生まれ変わり」などとされている。
次期衆院選では、幸福実現党の党首代行として自民党の小池百合子氏の東京１０区から立候補するという。
「次期総選挙でわが党が第一党になり、私が日本のバラク・オバマになる」
　そう大見得を切った饗庭直道党首（４２歳）に続いて登壇したきょう子氏は、「打倒、鳩山!」「与謝野は不況の戦犯!」「世襲政治のシンボル小泉Ｊr！」などと連呼。３００小選挙区すべてと各比例ブロックに幸福実現党の候補を立てることを宣言したのである。
　が、そんな熱気の裏側で、教団内には実は危機感が募っているという。アル信者は教団の内情をこう話す。
「大川総裁は、幸福の科学が応援した森田健作氏が、千葉県知事選挙に当選したことで自信を深めた。直後の説法では『総選挙では１１００万票取れる』と話し、そんな総裁の鶴の一声で、突如、党設立が決まりました。
しかし、教団内には『もし議席が取れなかったら、教団は壊滅的打撃を受けるんじゃないか』と悲愴感が漂っています」
　元信者も冷静に話す。　「’９０年に選挙に打って出て、候補者全員が落選したオウム真理教のは麻原彰晃は、その敗因を“国家の陰謀”として居直りましたが、幸福の科学はどうなるか・・・」　幸福実現党の主要政策には、宗教教育を取り入れた＜真なる教育改革＞を目指すというものがある。
さらに、先の元信者は「これまでの教団内部の講演では、大川氏は祭政一致、つまり政教一致を正当化してきた」と証言する。
自らを「国師」と称する大川総裁は、　幸福実現党にいったい何を託しているというのか？
　本誌は幸福の科学広報局に、大川総裁と政党、教団の関係について聞いたが、「ワールドティーチャーである総裁が日本の選挙に出ることはありません。党の人事なども（総裁以外の）幹部同士の互選で決め、キチンと手続きを取っている」　と、あくまで大川総裁と政党の運営は別物と言い切る。
政教分離原則の認識については、「宗教団体の政治活動を禁じるものではなく、国家が特定の信仰を押し付けるのを禁じたもの」という見解を示し、「過去に政治指導者が宗教家であった時代もあり、そもそも民主主義のお手本である米国も宗教国家で、民主主義の淵源には宗教がある」との主張を展開。
党の綱領にある教育改革に関しても、「宗教心を教えるということで、公立の学校で幸福の科学の教えを説くわけではありません」と説明した。
　ハイそうですか、とは頷けない本誌記者は、幸福実現党の饗庭党首にも素朴な疑問をぶつけてみた。
　−もし一議席も取れなかったら、誰がどう責任を取るんでしょうか？
　饗庭氏「（笑いを見せながらも顔を強張らせ）厳しい質問をしますね。その時はその時。
でも、見込みがないと打って出ませんよ」　大川きょう子氏は、「私は大川（総裁）から政治思想を学んできた。彼の思想を実現するために一生懸命頑張りたい」と語っていたが、そもそも、宗教者がその妻に政治思想を教えるという行為自体に違和感をおぼえるのだが。
議席獲得は、本当にできるのだろうか？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（週刊現代　６/１３号）

■宇宙真理学会が１４億円所得隠し
　長野など５県でラブホテルを経営する宗教法人が、関東信越国税局の税務調査を受け、０８年２月期までの７年間で約１４億円の所得隠しを指摘されていたことが９日、分かった。
ホテルの休憩料などの一部を、非課税の「お布施」として申告していたという。
宗教法人は公益法人の一種で実質税額が低く、追徴税額は重加算税を含め約３億円。法人側は指摘を不服として異議申し立てをしたもようだ。
　関係者によると、所得隠しを指摘されたのは、香川県多度津町の宗教法人「宇宙真理学会」。同会は長野、群馬、新潟、岐阜、静岡の５県でラブホテル２３件を経営。
休憩料と宿泊料の約６割は売り上げとして計上していたが、差額は「お布施」として収入から除外していたという。
　同法人をかつて買収した、長野県千曲市にある食品会社の最高幹部が現在、実質的にラブホテルを経営していると見られている。
宗教法人に対するお布施などは税務上、非課税扱いになるなどの優遇制度があり、国税局は同会が法人税を免れるため、制度を悪用したと判断したもようだ。
　あるラブホテルには入り口付近に「観音像」が置かれ、「宇宙真理学会」の看板も設置。部屋内には「喜捨（お布施）」を入れるための皿が置かれていた。
こうしたラブホテルの１つではこの日、従業員が、同法人とホテルの関係について「私たちには一切分かりません。私たちは売り上げを『本社』（食品会社）に送るだけ。
（観音像や宗教法人の看板は）全部、本社が置いたもので、まったく分からない」と話した。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（日刊スポーツ　６/１０）