宗教最新情報(2008/1/15)

■リンチ死証人尋問で偽証容疑　「紀元会」代表役員　逮捕 　長野県小諸市の宗教法人「紀元会」の女性会員が今年９月、集団リンチを受けて死亡した事件で、小諸署捜査本部は１１日、裁判所の証人尋問で虚偽の証言をしたとして、同会代表役員の舟橋元博容疑者（４２）（名古屋市天白区）を偽証容疑で逮捕した。 代表役員は登記上トップの立場。捜査本部は、逮捕・起訴されている同会創設者の娘らを含め幹部の関与を追及する。 調べによると、舟橋容疑者は１１月２２日、長野地裁で行なわれた証人尋問で、すし店経営奥野元子さん（当時６３歳）がリンチを受けた現場に居合わせながら、「見ていない」とうその証言をした疑い。 証人尋問は舟橋容疑者が長野地検の任意の出頭要請に応じなかったため、刑事訴訟法に基づき、検察官の請求で一連事件の公判開始前に行なわれた。 舟橋容疑者はこれまで、事件について謝罪する一方、組織としての関与や、同会創設者の娘の一人、窪田康子被告（４９）らが暴行を主導していたとの見方を否定していた。 捜査本部は１１日、奥野元子さんの二女への傷害容疑で、新たに女性会員（３２）を逮捕した。一連事件での逮捕者は計３４人となり、窪田被告ら会員２３人が傷害致死などの罪で起訴されるなどしている。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（読売新聞　１２/１１）

■イスラム教スカーフ着用拒否　伝統重んじる父　娘を絞殺 　カナダ・トロント郊外で、イスラム教徒の女性がかぶるスカーフ（ヘジャブ）の着用に反発した娘（１６）を殺害したとして、父親が１２日訴追された。 欧米ファッションが好きな高校生と厳格な親の衝突が悲劇を招いた。 トロント・スター紙（電子版）によると、ムハンマド・パルベズ容疑者（５７）は１０日、警察に電話で「娘を殺した」と連絡。 捜査当局は死因を明らかにしていないが、娘のアクサさんは自宅で首を絞められたと見られる。 　一家は２，３年前にパキスタンから移住。 カジュアルな服装を好むアクサさんは肌を覆うへジャブを嫌い、通学途中煮へジャブを脱ぐなど反発していたが、伝統を重んじるパルベズ容疑者が強制。 従わない娘に暴力を加えていたという。 　イスラム教団体、カナダ・イスラム教会議のマスリ師は「宗教が一側面として関係しているかもしれないが、１０代の子供と親の関係の難しさはどの家庭でもあり、周囲の人間が助けるべき問題だ」と話している。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（報知新聞　１２/１５）

　

■「霊感商法関与疑惑」警視解任 　神奈川県警警備部警備課長の吉田澄雄警視（５１）が、心身の疲れを癒す「ヒーリングサロン」を装い、高額の宗教グッズを売りつける霊感商法に関与している疑いが浮かび、県警は２０日、吉田警視を解任し警備部付けとした。 任意の事情聴取に「詐欺や霊感商法をしたという認識はない」と話しているという。 　県警は同日、吉田警視の知人でサロンを経営する女性（４４）に対する詐欺容疑で、サロンの上部団体の有限会社「神世界（しんせかい）」の山梨県甲斐市にある本社や県警本部警備課長室などを家宅捜索した。 　被害者側弁護士は同日、都内で会見し「被害者は全国に数千人、被害総額は１００億円に上ると見られる」と述べた。 吉田家石は主要ポストを歴任、将来の部長候補とされていた。 警視の銀行口座にはグループ側から定期的に多額の現金が振り込まれていたことも県警が確認している。 　「神世界」グループでは「癒し」を表看板に若い女性らをたくみに取り込んでいた。 スピリチュアルブームを背景にこうした勧誘方法が増加する傾向にあるという。 全国霊感商法対策弁護士連絡会の渡辺弁護士によると、グループのサロンでは当初、頭に手をかざされながら瞑想（めいそう）するヒーリングを軽い気持ちで体験。 料金は１０００円前後で「宗教ではない」という安心感から受講を繰り返す。 　ところが徐々に「先祖の因縁で家庭内がうまくいかない」などと不安をあおり、グッズ購入や儀式への参加を勧誘。儀式の参加料、宗教グッズの価格は数万から数百万円とはね上がる。 県警が詐欺容疑の被害者としている会社役員（４４）は「あなたの会社は戦国時代は首切り場だった」などと言われ祈願名目に計４９０万円をだまし取られたという。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（報知新聞　１２/２０）

　

■＜鰯の頭も信心から＞ 　どんなにつまらないものでも信じる人には尊くありがたく思われる。 信心の不思議な力の例えだが、多くは頑迷に信じ込む人をからかって用いられる。 イワシの頭は節分の夜、鬼を退散させるためにヒイラギに刺して門や窓に掲げる。 こんな俗信ならほほえましく罪がないが、人の不安につけこみ、信心を利用してだまし、つまらないものを法外な値段で売りつけたりしたら詐欺罪になる。 そんな手口の<霊感商法>が後を絶たない。捜査はいたちごっこ、もぐらたたきの関係にある。 　神奈川県警は有限会社「神世界」（山梨県甲斐市）の霊感商法に詐欺容疑で捜査のメスを入れた。 今回は何と、同県警の現職警視がこの商法の事務所の運営に関与していた。 「警察官のいる組織なら安心」などと誤信して、この商法に引き込まれた客もある。 全国各地の「ヒーリング（癒し）サロン」で客の悩みの相談にのるのが始まりの仕掛け。次第に法外な値の書、お守り、書籍を売り、特別祈祷などに誘い込む。 ああ＜偽＞の年に＜偽＞が尽きない。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（読売新聞　　１２/２１）

　　

■「摂理」教祖韓国へ送還 女性信者に対する強姦（ごうかん）容疑で韓国から国際手配され、中国で逮捕された信仰宗教団体「摂理」の教祖、鄭明析容疑者（６２）について、中国政府は韓国への引渡しを最終決定した。 韓国法務省が明らかにした。韓国の捜査当局関係者によると、近く送還される見通し。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（日刊スポーツ　１/１２）