宗教最新情報(2006/12/15)
■法王の“祈り”通じる

 ローマ法王ベネディクト16世は1日、4日間にわたるトルコ訪問を終えた。
東方正教会との対話促進が主目的だったが、イスラム教への「侮辱的な発言」をしたとして反発を招く中、初のイスラム国訪問の行方に注目が集まった。
しかし、法王が終始トルコやイスラム教を尊重する姿勢を示したことに好感が集まり、予想を覆す「成功」を収める結果となった。
(読売新聞 12/2)
■米民主オバマ氏、保守系教会行事へ

 2008年の次期大統領選への出馬を検討している民主党のバラク・オバマ上院議員が1日、全米屈指の保守系教会での行事に出席することになり、キリスト教右派などが猛反発している。
オバマ氏が人工妊娠中絶に賛成していることが反発理由だが、人気上昇中のオバマ氏が共和党の地盤を侵食することへの危機感も反映しているようだ。
 オバマ氏が参加するのは、数千人の信者が一度に礼拝できるメガチャーチ「サドルバック教会」で行われる、エイズに関する世界会議。
同教会の創設者で、世界的なベストセラー「人生を導く5つの目的」の著者でもあるリック・ウォレン牧師が、アフリカでの慈善活動の実績などがあるオバマ氏を招待した。
 これに対し、キリスト教福音派の全米聖職者評議会など中絶に反対する団体の指導者らが、「オバマ氏の信念は聖書の倫理に反する」と一斉に批判した。
ウォレン氏自身は「福音派だけでエイズと闘うわけにはいかない」と“超党派”での取り組みを訴えている。
オバマ氏は予定通り会議に出席し、エイズ検査普及のためその場で検査を受けたという。
                  (読売新聞 12/2)
■福永法源被告ら2人の控訴棄却

 宗教法人「法の華三法行」(解散)が、修行代名目で金をだまし取った事件で、詐欺罪に問われ、1審で懲役12年の実刑判決を受けた元教団代表・福永法源(本名・輝義)被告(61)ら2人の控訴審判決が1日、東京高裁であった。
 中川武隆裁判長は、「著しく違法性の高い詐欺行為であることは明白」として、福永被告らの控訴を棄却した。
                   (読売新聞 12/2)
■元牧師、教会に賠償命令

 京都府八幡市の聖神中央教会の元主管牧師金保受刑者(63=強姦罪などで懲役20年確定)から乱暴されたとして、元信者の少女ら7人が金受刑者と教会に計約2億3000万円の損害賠償を求めた訴訟で京都地裁は、金受刑者と教会に計約5800万円の支払いを命じた。
                  (日刊スポーツ 12/2)
■宗教的背景か  北九州3人遺体発見

 ミイラ化や白骨化した3人の遺体が見つかった北九州市小倉北区砂津のマンションの部屋から、読経や太鼓をたたく音が日常的に聞こえていたことが1日、小倉北署の調べで分かった。
同署は、遺体が宗教的な背景から長期間放置されていた可能性もあると見て関連を調べている。
また司法解剖の結果、ミイラ化した女性は死後約1ヶ月で、死因は餓死と見られることが判明。
白骨化した2遺体は男女と確認された。
 調べでは、ミイラ化した女性の遺体は、台所兼居間に敷いた布団の上に横たわっていた。
男女の2遺体は、別々の部屋の布団の中でほぼ白骨化していた。
同署は、白骨化した2遺体の死亡時期が、ミイラ化した女性よりも少なくとも数ヶ月さかのぼるとみて、3人の身元確認などを進める。
                  (日刊スポーツ 12/2)