■暴行元牧師に懲役２０年

信者少女７人に教会内で性的な暴行をしたなどとして婦女暴行、準婦女暴行など２２の罪に問われた京都府八幡市の「聖神中央教会」元主管観牧師、金保被告（６２）の判決公判が２１日、京都地裁であった。上垣猛裁判長は「性犯罪事案の中で他に類をみない極めて悪質な事案。刑事責任は思い」として、金被告に求刑通り、改正前の刑法で有期刑の上限だった懲役２０年の実刑を言い渡した。
　公判では、２２の罪のうち１３歳以上の少女に対する準婦女暴行罪で起訴された１６罪について、金被告の説教などによるマインドコントロールで少女たちが抵抗不能の状態に陥っていたかが争点だった。　判決で上垣裁判長は金被告と少女らの関係について、「被告人の指示に従わなければ地獄に落ちて、永遠の苦しみを続けるなどと説教され、神に最も近い畏怖・敬愛の対象だった」と指摘。「被告人から要求されれば拒絶することは不可能だった」として、当時、少女らが抵抗不能の状態だったことを認定。「少女らにぬぐいがたい精神的な傷跡を残した」とした。
　上垣裁判長は、犯行後、口止めしたり、発覚しそうになると、被害に遭っていない旨の念書を作成させたりするなど、「犯行後の情状も極めて悪い」と指弾した。　更に、「公判で被告は事実関係について、争わないとしながら、反抗の内容を説明せず、説教に関しては虚偽の供述に終始するなど、犯行や結果の重大性を十分に認識しておらず、反省の態度が見えない」とした。
　起訴状によると、金保被告は２００１年３月から０４年９月にかけて、教会の牧師室などで、信者少女７人（当時１２〜１６歳）に未遂１罪を含む計２２罪の性的暴行を加えた。
　聖神中央教会は昨年７月、京都府八幡市内にあった教会本部の土地、建物を売却したが、同市内の別の場所で数十人が活動を続けている。「被害者の会」などによると、事件前後、教会本部や全国約１０の支部教会から２００人以上の信者が脱会した。　脱会信者約４０人を受け入れた「ニューライフ・キリスト教会」のジャン・ドウゲン牧師は「予想よりも早く金被告の教えが薄れ、少しずつ呪縛から解放されている」と分析するが、教会に財産をささげ、経済的な問題を抱える脱会者も多く、「問題がすべて解決したとはいえない」と話す。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（読売新聞　２/２１）

■エロ牧師に懲役２０年　　判決に金被告顔色変えず

京都府八幡市の宗教法人「聖神中央教会」で信者の少女らが性的暴行を受けた事件で、女性暴行と順女性暴行などの罪に問われた元主管牧師金保被告（６２）に対し、京都地裁（上垣裁判長）は２１日、犯行当時の有期刑の上限だった懲役２０年の判決を言い渡した。
　判決によると、金被告は０１年３月から０４年９月にかけ、教会の牧師室などで、信者の少女７人（当時１２〜１６歳）を、未遂１回を含め計２２回にわたり暴行。「逆らうと地獄で永遠に苦しむ」などと説教し、暴行後は口止めのための念書を書かせていた。
　金容疑者は裁判長から「事実関係について明らかにし、被害者に謝罪してもらいたい」と諭されても、抑揚のない声で「はい」と答えただけで、薄笑いすら浮かべ退廷した。傍聴した被害者女性は「顔色を変えず判決を聞く被告は不気味だった」。被害者の保護者の１人は「懲役２０年が最高の刑かもしれないが、被告は一生（刑務所に）いてほしい」と漏らした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（日刊スポーツ　２/２２）

■イラク戦　米政府を非難　　全米のキリスト教組織

ブラジル南部ポルトアレグレで開催中のキリスト教者の国際組織、「世界教会協議会」（WCC）の総会に参加している米国の「WCC全米会議」は１８日、公開書簡を発表し、米ブッシュ政権主導のイラク戦争を厳しく非難しました。
　書簡は「イラク戦争はごまかし、正義の世界的規範の侵犯、人権侵害の下に開始されたものであり、特別の苦痛を持ってこの戦争を嘆き悲しむ」と述べ、戦争犠牲者に哀悼の意を表明しています。　ブッシュ政権について「米国と世界の教会指導者の声に耳を貸さず、自国の国益のためとして支配と統制の帝国主義的な計画に突入していった」と指摘。その結果、「か弱い地球上の隣人たちがテロにさらされ」「人類家族を危険に陥れている」と告発しました。
　書簡はまた、「わが国の指導者が先制攻撃の道を進むのをおさえるため、大きな声を一貫して上げる点で不十分だった」として、今後さらに活動を強化する決意を示しています。　世界教会協議会は、１００を超える国から、プロテスタント、英国国教会、正教会を含むキリスト教各派を結集しています。１３日から２４日までの予定で第９回総会を開催中です。
　「WCC全米会議」の書簡は、ブッシュ政権が地球温暖化防止の国際協定に背を向け、時刻の富に固執して世界の貧困問題に真剣に取り組んでいないこと、自国内での人種差別に無頓着であることも批判しています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（赤旗　２/２１）

■元女性信者が告発　江原啓之「暴行」と「猫虐待」
　
人気スピリチュアルカウンセラー江原啓之氏（４１）。小誌は先週号で、その「過去」と「実像」を追ったが、取材の過程で驚くべき証言が飛び出した。　江原氏が経営する『スピリチュアリズム研究所』で、かつてスタッフとして働いていたA子さんが語る。
「今まで江原さんのことは話したことがありません。なぜなら思い出すだけでもあの頃の精神的肉体的な苦痛が甦ってきて、トラウマになっているからです。　本当は胸にずっとしまっておくつもりでした。ただ、最近江原さんがテレビや雑誌などで道徳を説いているのを見て、彼の本当の姿をきちんと伝えなければならないと思いました。
　江原さんは暴力的傾向がとても強い方で、常に私たちスタッフを怒鳴り散らし、怒ってモノを投げたり、手で思いっきり叩いたり、胸を突き飛ばしたり、足で蹴とばしたり、ひどい暴行を繰り返していたんです」　現在４０代のA子さんが江原氏と知り合ったのは２０年ほど前。江原氏が和光大学を中退し心霊研究に没頭していた頃で、江原氏の引越しを手伝ったのがきっかけだった。当時江原氏は多摩センターの「三光苑」なる心霊相談所で霊能師をやっていた。そこにA子さんが相談者として通ううち、江原氏から頼まれボランティアを始めたという。
　その後いったん途絶えたものの、８７年、江原氏が下北沢の北澤八幡神社の神主をしながら自宅アパートで心霊相談を始めると、再び奉仕するようになった。物静かな印象のA子さんが落ち着いた口調で語る。「その頃私は昼間仕事をしていたのですが、仕事が終わった後、江原さんのところへ通っていました。最初はお茶だしだけの手伝いということだったのですが、だんだん事務的な仕事もやってほしいということになり、最終的には研修会というイベントの仕切り役をさせられました。何か流れに巻き込まれていくように仕事が増えていったんです」
　仕事は午後５時半くらいから、遅い時は終電まで。深夜タクシーで帰ることもたびたびあったというが１万数千円のタクシー代は自腹だった。仕事内容は予約受付の電話番、相談者の記録用紙の整理、郵便物の宛名書きや発送手続きなど。　それ以外にも炊事、洗濯、掃除や風呂焚き、猫の世話など江原氏の私生活の雑用も主な日課だった。土日は終日、平日もほぼ毎日のように通ったという。「ほとんど休みなく、多摩時代を合わせると７年間続けました。無報酬でした。お金の話をすると彼は怒ります。給料をくださいと言える雰囲気ではありませんでした。トイレットペーパーとかティッシュとか糊、ボールペン、コピー用紙、惣菜などを買っていくと、江原さんは『その費用は計上していないから払えない』と突き返しました。こうした経費を１週間に２,３千円は立て替えていましたが、結局全額持ち出しになりました」（A子さん）
　当時の江原氏はカルト宗教団体の教祖のような存在だったという。彼の説くスピリチュアリズムに初めて触れ、感銘を受けて集まってきた人々は熱心な信者。誰もが江原氏を「先生」と呼んで崇め、研究所内で彼の言うことは絶対だった。　A子さんが続ける。　「私は研修会の会場を押さえたり予算やプログラムを考えたりしていたのですが、まったくやったことのない仕事でした。些細なミスでも、江原さんはすごい剣幕で怒るんです。普通の怒り方じゃなくて体をわなわな震わせて怒る。本当に恐かった。私は萎縮してしまってひたすら『申し訳ございません』と土下座しました。
　当時は江原さんに心酔していたので、普通なら理解に苦しむようなことで叱られても、『私が悪い。私が至らなかったばかりに先生を怒らせてしまった』と言う思いに縛られ、反論などしたこともないし、無抵抗に謝り続けていました。今思えば、知らず知らずのうちに洗脳されていたんです。そして気がつけば奴隷のようになっていました。江原さんはオネエことばのような話し方をする人で、何か気に入らないことがあると、『もう！　いい加減にしてよ』とヒステリックに怒りました。仕事以外でも、私が江原さんを立てなかったり優先しなかったりすると癇癪を起こしました。例えば、スタッフと４人でファミレスに行った時、先にコーヒーを注文したら、『私より先に注文するなんて何よ』って怒り始めたこともありました。
　少なくともA子さん、横川さんと田中さんは今ではまったくの没交渉なのだが、江原氏はさらに続ける。「ホントに人って汚い、嫌いだねって思っていたところなんです。私はそういったところを抜け出たいです。純粋に生きたい。私は幼い頃両親を亡くし１人で生きてきました。人にお世話になることもありますが、純粋なお世話っていうのはないんですね。要するに必ず裏があって、その人たちのメリットが何かある。それでなんだかんだと私を食い物にしようとする。私はその当時は未熟だった。いまさらこんな話が出てきても驚かないですが、心境は複雑です。一方で、さわやかな気持ちもある。これで本当の意味で、彼らとの関係は終わりにできるからです」
　・・・日常的な暴力は？　「ないです。例えば注意を与えるとか、そういったことはあります。ここで私が言いたいのは、彼らがどういう意図や野心を持っているかなんです。言いたくないんだけども、その女性スタッフは霊脳の仕事をしたかっただけなんでしょう」　
　・・・茶碗を投げたことは？　「様々な事柄の中で、故意ではなく不注意なこととか、そういうのがあったとしても、故意にというのはありえません。たとえばですよ、転んだとかいうこともそうじゃないですか」
　・・・血判状については？　「それはありました。私の名前を使って客引きしたりするから、一切うちとは関わりありませんという風なことを書いてもらったんです。ただし指は切っていない。もーっ、すっごい嘘つき。目くじら立てても始まらないけど、ちょっとおかしな人と関わりましたねということですね」
　・・・猫虐待については？　「信じられない。猫は住んでいたアパートの３階のベランダから遊んでいて落っこっちゃった。その治療が大変だったんですよ。壁にぶつけたなんてありえませんし、見ていたのならば、その証拠を出してください」
　なんだか霊能者としての“力”以前の問題のような気がするのだが・・・。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（週刊文春　３/２）