| カルト最新情報(2004/11/15) |
| ■最近、既成の仏教に属する住職からの報告によると、「仏教系のカルト」として注目されている宗教団体があります。その一つは、日蓮正宗顕正会(富士大石寺・顕正会）です。顕正会（けんしょうかい）は元々、富士大石寺・日蓮正宗の一つの講でした。昭和１７年に浅井甚兵衛(現会長、浅井昭衛の父)が妙光寺(東京都品川区)の信徒数名と共に「妙信講」を結成したのが始まりです。１９６９年頃から、彼は当時、日蓮正宗宗門が否定していた「国立戒壇(日蓮正宗の国教か)を主張し始めました。昭和５０年に「日蓮正宗顕正会」と名称を改め、その後、再度名を改めて、今現在「富士大石寺・顕正会」と称しています。さいたま市に本部を置いている当団体は、関東地方に信者が集中していますが、日本各地に会館を作ろうとしています。信者数は、３０万人と推測されていますが、団体の発表では１００万人で、その大半は高校生のようです。 最近、『日蓮大聖人に帰依しなければ日本は滅びる』という本を５００万部出版し、布教活動に力を入れており、特に高校生による伝道は活発化しています。同じクラスの友達をファミリーレストランに呼び、「顕正会は唯一絶対の正義だ。顕正会は全世界でただ一つの正法だ」と入会を迫ります。それを断わられると、今度は「罰が出る」とか、「地獄に落ちる」と脅迫じみた言葉を使います。それでもなお応じない場合、暴行を加えたり、監禁したりすることもあります。また、入会した者に対して「親魔まが入っているから邪魔する」と、家族との対立を煽ると共に、「奉仕活動」を強要します。高校生たちは学校が終わると、会館に直行して夜中まで勧誘活動を行います。朝も、学校に行く前にまず会館へ行って、様々な活動をするのですが、過酷なスケジュールで疲れて、事故にあったり、学校をやめなければならなくなる子供もいます。 暴行事件、監禁など反社会的行為を全国で引き起こし、カルトとしてマスコミからも注目されている顕正会に対して、既成仏教の住職たちは、「警鐘を鳴らしてほしい」と、キリスト教会にも働きかけています。 ■２年前に出版された『教会がカルト化するとき』は第三刷りまで出来て、今もキリスト教会に大きな波紋を呼んでいます。この本は、権威主義的な教会の問題点を指摘するものですが、傷ついている多くのクリスチャンのさらなるフォローアップのために、この度続編として『健全な信仰、危険な信仰』(仮題)が年内に出版される事になりました。著者のウイリアム・ウッドは、実際にカウンセリングをした多くの方々の事例を交えながら「信仰とは」、「献身とは」、「みこころとは」、「みことばとは」、「牧会とは」の問題を各章で取り上げて、聖書的な信仰を説きます。既に原稿を読んだ牧師たちから、「素晴らしい内容だ」、「強烈なインパクトがある」との評価を受けています。 ■『わたしたちの王国宣教』の９月号によると、ものみの塔聖書冊子協会は、外国人に対するより効果的な伝道を展開するために、言語訓練コースを開催したそうです。中国語、英語、ポルトガル語、スペイン語、ロシア語、タガログ語、韓国語で、合計３０のクラスが設けられ、約７００人のエホバの証人が訓練を受けています。また、授業の後、すぐに伝道に出掛けて、学んだばかりの言語を用いているのですが、「統治体の指導による」ことだとのことです。 ■第１６回「いたんだ葦の会」は１１月２３日(火曜日、午前１０時半〜)に、埼玉県所沢市にあるカルト研究リハビリ・センターで開催されます。テーマは『聖書をどのように解釈すれば良いか・黙示録編』です。参加ご希望の方は、真理のみことば伝道協会の本部まで、お電話ください。 ■来年の２月１１日から１５日にかけて、ウイリアム・ボーエン氏を迎えて、東京、大阪、札幌でセミナーを開催する予定です。ボーエン氏は、エホバの証人の元長老で、ものみの塔協会の中で性的虐待を受けた人々を支援する団体「サイレント・ラムズ」(沈黙する子羊)の代表で、２年前にアメリカのNBCで放映されたドキュメンタリー・ニュース番組の中でも証言をされた方です。このセミナーで、アメリカにおける被害状況の報告を受け、その対応の仕方について学ぶと共に、日本人の被害者の声にも耳を傾けたいと思ってます。日本で、性的虐待を受けたことのあるエホバの証人について情報をお持ちの方は、是非、真理のみことば伝道協会の本部までご連絡ください。 ■各地で蔓延、統一協会の違法な伝道と金集め 「『手相を見せてください』と呼びかけている人がいますが、JRは全く関知していません。」「『手相を見せてください』と呼びかけ、催眠療法で高額商品を買わされる悪質な被害が相次いでいます。声をかけられても立ち止まらないでください。」 これらは、渋谷駅構内、及び、吉祥寺駅周辺の商店街で放送されたメッセージです。統一協会の手相を用いた違法な伝道と金集めに対する警戒を呼びかけています。この他にも、統一協会の赤羽駅周辺の活動は盛んで、２年前に日本テレビがその手相による金集めの実態を放映した現場です。最近の一時期、手相を用いた不法伝道をする統一協会のメンバーを取り締まるために警官が立っていましたが、警官の姿が見えなくなると、再び通行人に執拗に声をかけまくります。 彼らが人に占いを信じさせるために用いる言葉は、次の通りです。「数千年も昔の古代中国の先人の知恵です。」 「統計調査の所産です。」 「陰陽五行の原理に基づいています。」 「古代インドや古代エジプトから伝来したものです。」 誠しやかな言葉ですが、少しでも突っ込んだ質問をすると、すぐにボロが出て来るものなのです。このようないんちきを続けている限り、「青春を返せ裁判」や「霊感商法損害賠償訴訟」もなくならないでしょう。もし手相があたるというなら、統一協会は、「時間も財産も身も心も文鮮明に尽くす忠実な人物」だけを手相で選んで信者として育てればよいのではないでしょうか。 ■新書『健全な信仰、危険な信仰』の出版が祝福されるように。 ■奉仕予定 １１月２３日(火)『第１６回いたんだ葦の会』(所沢市・カルト研究リハビリ・セ ンター） 元エホバの証人の集い １１月２７日(土)大原北町キリスト教会(千葉県・平手師） 特別伝道集会 （truth 第９９号） ■「天皇皇后両陛下が接触される者の中にオウム真理教の信者だった人間がいます」 新潟県警からの報告に警備担当者らは仰天し、頭を抱えてしまった。両陛下が慰問される地震の被災地。その首長の中に、未曾有のテロ事件を起こし、皇室まで標的にした教団の元信者がいたのだから当然だ。お見舞いは無事終了したが、その舞台裏では何が起こっていたのか。 星野町長は川口町の出身。中央大学の大学院卒業後、新潟県の職員になった。中魚沼社会福祉事務所所長や県立小出病院事務長などを務めた後、退職し、９７年に川口町長選に立候補。見事、当選を果たした。現在は２期目。機関誌に寄稿したのは４５歳の時で、県庁勤めをしていた時分だ。「仕事をもっている町民にも町議になる道を開くため、議会を平日の夜間や休日に開くようにするなど、なかなかアイデアマンです」(ある町民)「温厚でマジメな方ですね。温泉を利用した健康増進施設を作ったり、町の活性化のために一生懸命。今回の地震でも、対策本部長として不眠不休で頑張っておられますよ」(町議の一人) 町長としての評判はまずまずである。とはいえ、あのオウムに属し、宣伝に一役買っていたとなれば、看過できない。単に１，２回、セミナーに行っただけという人間と、機関誌に寄稿文まで載せ、麻原を賞賛していたというのではレベルが違う。こうした体験談を読み、新たに入信した信者がいたかもしれないからだ。 ・・・「やはり禅をやっていたおかげで、ここは何か変だな、とひっかかるものがあった。それに高いお金を取るわりには、内容がなかった。体験談の投稿はしましたが、あれも信者の人に頼まれたから。私には向かないと思い、合宿から帰ってきてから、オウムをやめました。その後、一切、関わっていません。９５年に事件を起こした時には驚きました。地元の警察の方が、名簿だか雑誌の購読者リストだかに私の名前があったということで、二度ほど来られました。だけどオウムも最初は反社会的な集団じゃなかったし、ああいう風に変わっていったのは私には関係のないことです。 私からすれば濡れ衣を着せられるような気持ちですよ」 ８７年の時点で、関係を絶ったことを強調する町長。セミナーへの参加もその１回きりだと力説する。 ■ジャーナリスト・乙骨正生氏は、創価学会ウォッチャーである。 元創価学会員で、創価大学を卒業。その論評は創価学会の急所を突き、ために学会は関連メディアを通じて、彼を徹底的に罵倒してきた経緯がある。何者かに尾行されたり、盗撮された経験のあるその乙骨氏に、このほど新たな“被害”が発生した。彼の携帯電話の通話記録が盗み出されていたのだ。犯人は創価学会員。マスコミが報道しないその事件を乙骨氏が特別手記で告発する。 創価学会は昭和４５年、対立する共産党の宮本顕治委員長宅の電話を盗聴した。この事件は昭和５５年に山崎正友元創価学会顧問弁護士の造反によって明らかになったが、創価学会は山崎元顧問弁護士が勝手にやったことだと抗弁した。しかし、東京地裁、東京高裁は、事件は北条浩理事長の承認のもと行った組織的犯行であると認定した。その時の盗聴実行犯が今年２月、ヤフーBBの顧客データ４６０万人分もの流出事件にからむ恐喝未遂事件で逮捕されたことも記憶に新しい。 また、最近では、阿部日顕日蓮正宗法主が滞在する予定の香川県高松市のホテルの部屋から、盗聴器が発見されたり、日顕法主の移動の手配を担当していた旅行代理店の社員の自宅からも盗聴器が発見されている。だがこうした事件、事実をマスコミは報じようとしない。NTTドコモ事件でも、再逮捕された嘉村の起訴を報じたのは、一般紙では東京新聞ただ一紙だった。しかも福原さん以外に、新たな人物(つまり私)の通話記録が引き出されているとの事実が明らかになったにもかかわらず、どこもこの事実を書こうとはしなかった。ちなみに東京地検の発表を受けて、私は司法記者クラブに記者会見を申し入れ、取材を受ける旨、通知したが、問い合わせは一社もなかった。情けないことにそれが日本のマスコミの現状なのだ。 今創価学会は、政権与党の最大のバックボーンとして日本を左右していると豪語する。その関係者が、創価学会を批判する言論活動をしてきた私や、創価学会と対立する日蓮正宗の信徒の通話記録を不正に引き出していた。昭和４４年に創価学会は言論出版妨害事件を起こし、自らに批判的な言論を力によって封殺しようとしたが、プライバシーの侵害とともに思想・信条の自由や信教の自由、さらには言論・表現の自由まで侵害した今回の事件も、言論出版妨害事件と同様、自由と民主主義に対する重大な脅威を示している。 今後、私は刑事事件の推移を見守るとともに、場合によっては民事訴訟を提起して徹底的に事件の真相究明を図るつもりである。言論出版妨害事件が発覚した３５年前、多くの国民は創価学会のファッショ体質に怒りの声をあげた。私はそうした日本人の良心を信じて戦っていこうと思っている。 （週刊新潮 １１/１８号） |